(ここは第四楽章です)
話し合いの部
まず、歓喜の歌はどのようなメロディーがいいかという話し合いが、低音弦(チェロとコントラバス)とその他の楽器の間で行われます。
その内容について解説してみたいと思います。
話し合いでは、歓喜の歌のメロディーがその議論の対象となります。
そのメロディーを決めるにあたって、第一楽章から第三楽章の冒頭のメロディーが提案されますので、そのメロディーを覚えておくことがこの「話し合いの部」を聴く大きな鍵となってきます。
それでは、話し合いスタート!!
<話し合い>
まず、ファンファーレが第四楽章の始まりを告げます。
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そして、低音弦(上で説明済み)が、「歓喜の歌」のメロディーはどのようなものがいいか、と問いかけます。 |
そこで、金管楽器(トランペットなど)と木管楽器(フルートなど)がファンファーレを提案します。 |
そこで、ヴァイオリンが第一楽章の冒頭のメロディーを提案しますが・・・。 |
今度は、木管楽器が第二楽章のメロディーを提案します。 |
再び木管楽器が登場し、今度は第三楽章のメロディーを静かに提案します。 |
低音弦は、そのメロディーの美しさを一応認めますが、やはりふさわしくないと否定します。 |
提案するものが無くなり、今度は自信なさしげに今までに無いメロディーを提案します。 |
すると、意外にも低音弦は力強く賛成。ここで、「歓喜の歌」のテーマが決まって、話し合いは一応終了します。 |
ここで、初めて「歓喜の歌」のテーマが流れます。
しかし、このメロディーに賛成したのは低音弦だけ。従って、低音弦のみが静かにこのメロディーを奏で始めます。
ところが、そのメロディーのあまりの美しさにヴィオラが歌い出します。
そのうち、ヴァイオリンまでもがその美しさに共感し、「歓喜の歌」への賛成票が次第に増えて行きます。
そして、ついに「歓喜の歌」の全員合奏にまで至り、その後もそのメロディーの素材を使って更に盛り上がりを見せ、間違いなく人々に喜びが到来したことを告げます。